もう昔のことだけど、中学生のときに親父が腕時計を買ってくれたことがあった。 でも使っているうちに壊れて針が飛んでしまい、分針だけが残ったんだ。 この分針だけが回っている時計が面白くって、文字盤まで取って遊んだりしながら、しばらく身に付けていた。 クラスでも大流行だったよ。そこで気づいたのは、時間って針が一本でもだいたい分かるってこと。 オレはこのアバウトな時計がかなり気に入っていて、自分の時間に対する感覚が分かったように思う。 と同時に、世の中には“秒”を重視する人や“分”や“時”に重きを置く人がいるんだなあと気づいた。 これって時間に対する価値観を表わしているんだろうね。
時計の針って、改めて考えると実に興味深いよね。というのも、針って回転しているじゃない。 カチコチ回って、また元に戻ってくる。実は、これって時間という概念に置き換えると奇妙なことかもしれないね。 実際、時間って進んでいるんだから。アナログ時計のほかに、デジタル時計があるけれど、いずれにしても元に戻る。 永遠に進み続ける時計ってあったら面白いよね。時間や時計について深く考えをめぐらせるほど、 いつか別の方法で時間を表わす機械を作ってみたいと思うよね。